広島の夜を格上げするグルメといえば、熱々でサクサクの衣をまとった串カツ(串揚げ)です。しかし、「串カツ」と一口に言っても、そのスタイルは店によって千差万別。安さと満腹感を追求した大阪式から、旬の高級食材を丁寧に揚げる京風創作串揚げまで、広島には多様な名店が存在します。
この記事では、串揚げの調理技術の秘密から、広島ならではの地元の相棒グルメ、そしてあなたの目的に合った具体的な店舗のコース内容とリアルな料金相場まで、広島の串カツを味わい尽くすための情報を完全網羅します。
1. 串カツを美味しくする「揚げの極意」:調理技術の裏側
串カツ(串揚げ)はシンプルな料理に見えますが、その美味しさは油、衣、温度の3要素のバランスによって決まります。これらの技術的な知識を知っておくと、お店選びがより楽しくなります。
1.1. 衣の秘密:吸水率と薄衣の技術
高級な創作串揚げ店が好んで採用するのが「薄衣」の技術です。
- 薄衣の利点: パン粉の吸水率を極限まで抑えることで、揚げる際に油が衣に浸透しすぎず、サクッと軽い食感を実現します。この技術により、高級店では季節の魚介類や野菜など、繊細な素材の味を邪魔せずに、衣が素材の旨味を閉じ込める役割を果たします。
- 対照的な「大阪式」: 一方、大衆的な串カツ店では、粗目のパン粉とラード(豚脂)を使用し、ザクザクとした食感と、ウスターソースによく絡む強い衣の風味を追求します。
1.2. 揚げ油の使い分け:ラードと植物油
串カツの味を決定づけるのが揚げ油です。
- ラード(豚脂): 大衆的な串カツ店で多く使われます。独特のコクと香ばしさがあり、特に牛肉や豚肉といった肉の串カツとの相性が抜群です。
- 植物油(ブレンド): 創作串揚げ店や高級店では、綿実油や米油など、素材の風味を損なわないサラッとした植物油を使用します。これらをブレンドすることで、揚げる温度を細かく調整し、例えばエビは高温でカリッと、アスパラは低温でじっくり火を通す、といった素材ごとの最適な火入れを実現します。
2. 目的別:広島の串カツ・串揚げ居酒屋ガイドと料金相場
広島市内で人気の高い3つのタイプの串カツ店を具体的にご紹介します。
2.1. タイプA:【コスパ&ボリューム重視】大衆串カツ居酒屋
とにかく安く、お腹いっぱい串カツとビールを楽しみたい人におすすめです。
- 店舗例:俺の串かつ黒田 広島南口駅前店
- 場所: 広島駅南口から徒歩圏内。
- サービス: 串カツ食べ放題を軸としたコースが魅力。揚がった串カツは、名物の二度漬け禁止ソースに浸して楽しむ、大阪大衆酒場のスタイルです。
- おすすめの串: 牛カツ、紅生姜、玉ねぎといった定番に加え、かすうどんなどサイドメニューも充実。
- 料金相場(ディナー):
- 串カツ食べ放題(90分):1,000円~1,500円程度
- 飲み放題付きコース:2,500円~3,500円程度
- 利用方法: 団体での利用や、週末の二次会など、ワイワイと活気ある雰囲気で楽しみたい時に最適です。ネット予約で席を確保しておきましょう。
2.2. タイプB:【質と創作性重視】高級おまかせ串揚げ専門店
一本一本の串にこだわる、洗練された大人の食空間です。
- 店舗例:串の坊 広島店
- 場所: 八丁堀駅など、広島市中心部の主要駅近く。
- サービス: **「おまかせコース(ストップ制)」**が主流。客のペースを見ながら、旬の食材を活かした串を一本ずつ提供します。
- おすすめの串と調味料:
- カマンベールチーズの蜂蜜かけやフォアグラなど、創作性の高い串が人気。
- ソースは一本ではなく、岩塩、レモン、カレー塩、特製タレなど、複数の調味料で味わうスタイルです。
- 料金相場(ディナー):
- おまかせコース(串10~15本目安):5,000円~7,000円程度
- 利用方法: デートや接待に最適な、落ち着いた雰囲気の店が多く、事前予約は必須です。
2.3. タイプC:【広島名物との融合】地酒も楽しめる居酒屋
串カツも食べたいが、広島ならではの地酒や海鮮も外せない、という観光客向けのハイブリッド型居酒屋です。
- 店舗例:串カツ 寅卯 ekie広島店
- 場所: 広島駅直結の**「ekie」**内。新幹線利用時の食事に最適。
- サービス: 串揚げをメインに、新鮮な瀬戸内海鮮の刺身や、広島の地酒のラインナップが充実。
- 「広島の串」: 牡蠣の串揚げや穴子の串揚げなど、季節によって地元の魚介を使った串揚げが提供されることがあり、広島らしさを堪能できます。
- 料金相場(ディナー):
- アラカルト主体で、3,500円~4,500円程度
- 利用方法: 駅直結のため、特に夕食時は混み合います。時間を有効活用したい場合は、席の予約をおすすめします。
3. 串カツの最高の相棒:広島ならではの「揚げ物」と地酒のペアリング
串カツ・串揚げのフルコースをより楽しむために、サイドメニューや飲み物にも広島らしさを取り入れましょう。
3.1. 串カツと共に楽しむ広島独自のソウルフード
串カツ専門店ではない居酒屋で「揚げ物」を探すなら、以下の郷土料理がおすすめです。
- リスト:串カツと合わせたい広島の揚げ物
- ガンス: 呉市周辺発祥の魚のすり身を揚げたフライ。衣が粗く、ビールに最適な香ばしさ。
- ネブトの唐揚げ: テンジクダイという小型の魚の唐揚げ。骨まで食べられるカリカリ食感で、瀬戸内海ならではの珍味です。
- センジガラ: 豚のホルモン(内臓)を油で揚げて水分を抜き、カリカリにしたもの。濃厚な旨味が地酒やハイボールと抜群の相性。
3.2. 地酒とのペアリング:揚げ物の油を切る「純米酒」
串カツは揚げ物なので、口の中の油をすっきりと流してくれる飲み物を選ぶのが鍵です。
- 純米酒(辛口): 広島は、賀茂鶴酒造など全国的に有名な酒蔵が多く、辛口ながらも旨みが豊かな純米酒が多く作られています。これらの日本酒に含まれる吟醸香(フルーティーな香り)と酸味が、揚げ物の油をきれいに洗い流し、次の串を美味しく味わえるように口内をリセットしてくれます。
【価格・サービスに関する重要事項と注意書き】
上記で示した料金相場は、この記事執筆時点(2025年10月)の一般的な目安であり、実際の価格は食材の仕入れ値、時期、各店舗の仕入れやサービス内容、そしてキャンペーンの有無によって大きく変動する可能性があります。
サービスを利用される際は、必ず各店舗・イベントの公式ウェブサイト、または店頭で**最新の料金、営業状況、サービス内容をご確認ください。**特に、人気店やコスパ重視の食べ放題店は、週末や連休の予約をおすすめします。
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